クスコ・ワールドラリーチーム
2012.09.18
2012ラリー北海道 炭山/加勢組 エボXがAPRC優勝!
三好/谷内組 トヨタ86が全日本クラス初優勝!
番場/保井組はAPRCジュニアカップタイトル連覇!
FIAアジア・パシフィックラリー選手権第5戦及び全日本ラリー選手権第7戦併催のラリー北海道が9月14-16日、北海道帯広市を拠点に開催された。
国内唯一の国際格式にして、最大規模のラリーイベントは、タイトル争いの面でも両シリーズがそれぞれ佳境を迎える。この今季の大一番にクスコレーシングは2つの選手権コンテンダーをサポートする大所帯の体制で挑んだ。
アジア・パシフィックラリー選手権(APRC)では、CUSCO RACINGから炭山裕矢(すみやま ゆうや)/加勢直毅(かせ なおき)組(三菱ランサーエボリューションX)がFIAアジアカップにノミネート。今回はチームズ杯ノミネートドライバーとして、今シーズン全日本選手権に参戦している牟田周平(むた しゅうへい)/星野元(ほしの はじめ)がR4仕様のスバルインプレッサWRX STIでスポット参戦。また28才以下のドライバーで争われるジュニアカップには、プロトンR3 CUSCOラリーチームの番場彬(ばんば あきら)/保井隆宏(やすい たかひろ)組が、マイケル・ヤング選手とのプロトン サトリアネオ同士のタイトル決戦に挑んだ。
全日本部門では、昨年のラリー北海道で自身初の全日本総合優勝を決めた柳澤宏至(やなぎさわ ひろし)/中原祥雅(なかはら よしまさ)組が、今年はスバルインプレッサWRX STIスペックCで参戦。三好秀昌(みよし ひであき)/谷内壽隆(たにうち ひさたか)組のトヨタ86には、ハイスピードグラベルでのマシンパフォーマンスに注目が集まった。明治慎太郎(めいじ しんたろう)/島津雅彦(しまづ まさひこ)組はプロトンサトリアネオでトヨタ86と同じJN-3クラスに参戦。クスコレーシングのサービステントにはAPRC、JRCにエントリーする精悍なマシンが並んだ。
ラリーは9月14日、帯広市にある北愛国交流広場に特設されたサービスパークでセレモニアルスタートの後に隣接するスーパーSSを走行。翌15日は、帯広から北東に位置する陸別町のオフロードサーキットを中心に、例年難所と見られている28.04km、オフロードサーキットにつなぐ4.63kmのショートステージ、リズムに乗りやすい9.98kmの3SSを組み合わせた8SSを走行した後、帯広に戻ってからさらにスーパーSSを2回る設定。16日のレグ2は、イベント最長の29.11kmを含む3SSを2回ループした後、スーパーSS最後の走行後に帯広でセレモニアルフィニッシュを迎える構成となった。
2010年のアジアカップ王者、炭山は、前戦マレーシアでの総合2位入賞の勢いに乗り、SS3ではS2000勢も抑えるベストタイムもマーク。その後も安定した速さをキープし、レグ1をS2000マシン勢に続く4位で折り返す。レグ2でも最初のステージでセカンドベストをマークするなど好調を維持。S2000勢がマシントラブル、コースアウトでリタイヤするという大番狂わせが起きる中、安定した速さを維持しながらノートラブルで全SSを走破し、見事APRC優勝を果たした。この優勝によりアジアカップのポイントランキングで首位にたった炭山/加勢組は最終戦チャイナでタイトル奪還を目指す。
牟田/星野組のインプレッサR4はレグ1を炭山に続く5位で折り返し、レグ2終盤では上位陣のリタイヤにより2位まで順位を上げたが、SS16でコースアウト。コースに復帰できずリタイヤとなった。
このラリーの名物ステージである陸別のショートステージでは、ギャラリーコーナーとなるウォータースプラッシュ後の右コーナーで、4台のマシンがコースアウト。マイケル・ヤング選手もここでコースアウト転倒。このリタイヤによりジュニアカップタイトルに大きく前進した番場は、引き続き長丁場となるレグ2のステージも慎重にクリア。ジュニアカップタイトル2連覇を母国戦で決めたほか、2WD部門でも、シン、コーと共に1-2-3フィニッシュを決めた。
全日本ラリー選手権では、SS2のロングステージでAPRCのS2000マシンに匹敵するトップタイムをマークし、序盤首位に立った柳澤だったが、SS5ステージ内でマシントラブルによりストップ。連覇を目指したイベントだけに悔しいリタイヤとなった。
一方、JN3クラス、トヨタ86の三好はSS2でJN-3クラス首位に立つと、その後も快調に飛ばし11ステージ中4ステージでトップタイムをマークしレグ1をトップで折り返す。トヨタ86での初のロンググラベルラリーだけにマイナートラブルはあったものの、レグ2でも一度も首位の座を明け渡すことなく、最終的にライバルに56秒の大差をつけ、トヨタ86に待望のJN-3クラス優勝をもたらした。三好はこの優勝でシリーズポイントランキング2位に浮上。今シーズンデビューのトヨタ86でのシリーズチャンピオン獲得が現実味を帯びてきた。
同じくJN3クラス・プロトンサトリアネオの明治は、パワーの勝るライバルマシンを相手にレグ1を2台のトヨタ86に続く3位で折り返すが、レグ2・SS16でのパンクにより順位を落とし6位でのフィニッシュとなった。
アジア・パシフィックラリー選手権の次戦は、10月26-28日に開催される最終戦チャイナ・ラリー。全日本ラリー選手権は、10月12-14日に開催される第8戦M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズとなる。
関連情報
JRCA速報 全日本ラリー選手権リザルト
JRCA速報 全日本ラリー選手権シリーズポイント表
JN4 JN3 JN2 JN1
参戦情報 http://www.cusco.co.jp/motorsports/wrc/2012_12.html
アジア・パシフィックラリー選手権
第4戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/wrc/aprc_47.html
全日本ラリー選手権
第1戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/2012_8.html
第2戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/2012_9.html
第3戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/2012_10.html
第4戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/20124_ark.html
第5戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/5_2012_in_1.html
第6戦レポート http://www.cusco.co.jp/motorsports/all_japan/201262012_1.html
第1戦ムービー http://youtu.be/cAsOjgy4ExI
第2戦ムービー http://youtu.be/llZAzDJzjY0
第3戦ムービー http://youtu.be/YS_ezVgVRVA
第4戦ムービー http://youtu.be/eiyLRGeq34g
第5戦ムービー http://youtu.be/rHjSGK4dN48
第6戦ムービー http://youtu.be/7jsEhg6FYz8
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