|
 |
| 2008/11/15 Vol. 055(増刊号) |
|
おかげさまで皆さんからの応援に支えられ、GT最終戦は3位になり、年間でもチームポイントが6位で終わることが出来ました。心より感謝いたします。
また、APRCでは、ディーン・ヘリッジ選手がパシフィックカップのチャンピオンになり、柳澤選手は僅差でアジアカップ2位という成績をおさめました。またAPRCはシリーズ3位も獲得しました。炭山選手も海外ラリー初挑戦に果敢に挑みました。
今回の増刊号では、GTチームの大溝監督、山野選手、バンダム選手。海外ラリーチームの長瀬監督、柳澤選手、炭山選手の言葉を皆さんにお伝えいたします。
|
|
■クスコレーシング監督 大溝敏夫
今年は、三年計画の二年目として、完走し結果を出す年でした。
昨年は、データーを取る年として、レースに参加していました。
本当に辛い時期も有りましたが、全員が前向きに取り組んでくれ、貴重なデーターが取れました。そのデーターを今年のスタッフが生かし、さらに進化させる事により完走し、結果を出す事が出来ました。全戦完走、ポールポジション3回、優勝1回、3位2回、6位2回、シリーズ6位の結果は、クスコレーシングがGTレースに参加した11年の歴史の中では最高の年です。
来年は、三年計画(改革と進歩)の最終年として、共創・感動・感謝をテーマにガンバリます。
応援と協力をお願いします。
■山野哲也選手
2008年度のスーパーGTが終了した。今期は満足度の高いシーズンを送ることができました。開幕戦鈴鹿での6位、岡山での3位と続きセパンで優勝したのは著しい進化を遂げた成果です。ウェイトが積まれてからの中盤からはさすがに苦戦したが、それでもチームは努力をしました。その結果オートポリスの6位、富士の3位と終盤の追い上げにつながり、チャンピオンシップを6位まで引き上げることができたからです。
2007年に大溝監督のレースに対する熱い思いを聞き、チームに加入してから様々なテストを行い、様々な議論をしてきました。飛躍的にチーム力が向上した2年目でシリーズ6位という成績が残せたことは純粋に素晴らしい結果だと思う。おそらくこれからさらに進化と安定を図ることができるだろう次年度にも期待したい。
■ジャン・カルロ・バンダム選手
今季のスーパーGT、最終2戦をクスコレーシングから参戦。今季はトムスからフォーミュラ3選手権に参戦し、7勝をマークしてチャンピオンを獲得。オランダ出身の22歳。
・初めてのスーパーGT参戦はいかがですか?
「鈴鹿では、トムスのサードドライバーとしてエントリーしたけどレースでは走っていないので、実戦で走るのはクスコレーシングからの参戦が初めて。軽量で動きがクイックなフォーミュラマシンとは全く違うし、ドライブするのは簡単なことではないけれど、インプレッサはAWDでもあるので、とてもいい経験になっています。来季はFニッポンとスーパーGTの両方に参戦することを希望しているので、スーパーGTで自分のポテンシャルを披露できる機会を得られたことには、本当に感謝しています。スーパーGTは、ベテランから若手まで、ドライバー層が幅広いので、いいシリーズ。経験を積むにも、いい土壌だと思います」
・クスコレーシングの居心地はいかがですか?
「オートポリスで初めてチームと合流したけれど、とてもフレンドリーに迎えてもらってうれしかった。それに、シリーズの中を見ても、非常にプロフェッショナルなチームです」
・普段はどのような生活をしていますか?
「トムスの拠点がある御殿場のアパートに住んでいます。今年はオランダにはまだ3回しか帰っていないですね。御殿場では、チームメイトと一緒にジムに通ったり、時には料理をすることもあるけど・・・上手ではないかな(笑)彼女でもいれば、作ってもらえるけれど、日本にはいいレストランがたくさんあるから、食事には困りませんね!」 |

■クスコ海外ラリーチーム監督 長瀬努監督
・まずは今年の参戦体制のおさらいを。
「柳澤車は、07年後半から2戦使用したものを継続使用、炭山車は全日本で使用していたもの、ヘリッジ車は新たに製作したものですが、全車GDBインプレッサです」
・今季は、エースの柳澤選手に加え、全日本の炭山選手が後半からAPRCに参戦した他、オーストラリア人のヘリッジ選手が加入しました。
「チームとしてAPRCに2年間フル参戦したことで、マシンの方向性は見えてきましたし柳澤のタイムも伸びてきましたが、勝利に近づかない。そこで、競技力のあるオーストラリアのトップドライバーを迎えることで、走らせ方を比べたいと思いました。予想外だったのは、ヘリッジ選手がプロドライバーとしての取り組みに長けていること。どの場面でも、シリーズ全体の争いを視野に入れてベストの位置をキープしてくるというやり方は、我々には新鮮でした。また炭山は、国内ではこれ以上の引き出しを増やすことは難しいと思い、APRC参戦を決めました。柳澤が海外初挑戦当時、かなり苦労したこともあって、キャンベラでも現地入り、NZで参戦と早めにスタートさせました。初めての海外でだいぶ衝撃を受けたようですが、最終戦の頃には、頭を切り換えるしかないと考えるようになったようですね」
・柳澤選手は、今季安定して結果を出すようになり、熾烈なバトルもありました。
「柳澤に関しては、今では安心して送り出せますね。北海道で田口選手と接戦を経験し自信がついたと思いましたが、やはり追うよりも追われる立場はキツイ。チャイナでも、やはり追われる立場での逆転負けでした。先頭で走ると後続のタイムが分からないまま先に進まなくてはならないので、タイム差に気づいた時のショックが大きいんですね。その辺りは来年の課題になると思います。今年は、メカニカルなトラブルは一度も起きていませんし、アクシデントによるダメージも、全てサービス時間内に解決しています。タイム差も詰まってきていますので、来年は勝利も現実的に期待しています。北海道で2.3秒、これ以上の僅差はないだろうと思ったら、チャイナで1.2秒差ですから(笑)。あとは、勢いとほんの少しの運だけですね」
■柳澤選手
(ニューカレドニア:リタイア,キャンベラ:3位、ワンガレイ:5位、北海道:2位、マレーシア:2位、チャイナ:2位、APRCシリーズ3位、アジアカップ2位)
・今年は、ディーン・ヘリッジというチームメイトができました。
「チームメイトが出来たことは、本当に大きな戦力になりました。事前テストでも、セッティングや足回りを決めたり、タイヤ選択をするために、1台ではタイム比較ができないのです。特にタイヤはグリップ量も比較したい。1台では、そのタイムが偶然である可能性もありますから、全体的なスピード比較ができるのは、やはりチームメイトがいることの強みですね。また、オーストラリアで走ってきたディーンには、彼なりのセッティングの引き出しがありますし、ドライビングスタイルも参考にできます。フィンランドやオーストラリア出身のあまりハンドルを切らないスムースな彼らのドライビングは、やっぱり速い。得たものは大きかったですね」
・今季参戦した6戦中、リタイアが1戦、残り5戦中4戦はポディウムフィニッシュでした。
「開幕戦のニューカレドニアは、コディがスキップしていたし、絶対に高ポイントを獲得したいイベントでした。一昨年のイベントでもいいタイムが出ていたので、勝負をかけていた。少し気負ってしまいましたね。でも、他のポディウムでは、これまで順位的にはいい位置でもタイムは離されていたのが、遜色のないタイムになってきた。本格的に争う土俵に上がるようになれたと思います」
・田口勝彦、コディ・クロッカーという、APRCチャンプ経験者との熾烈なバトルもありました。
「あぁいった攻め合いの中での気持ちの持ち方は、経験しないと分からないものです。攻め込んで走れば、ペースも自然に上がっていく。ギリギリで競りつつもリタイアをしない、そういったことが求められて行きますね。北海道で田口選手と攻め合ったことが、チャイナでのコディとのバトルでも生きました。3位でも2位でもなく、勝利を得るにはやっぱりタイム。それが、手が届く位置につけられてきたと思います。コディなどは、どんな道でもコンスタントに速く走れて、苦手なところがない。そうでなくては勝てないし、そうなることがこれからの課題。マシンやチームはトップレベルにあると思いますので、あとは細かいところを一つ一つ潰していくしかないですね」
■炭山選手
(ワンガレイ:リタイア、北海道:デイ1リタイア、デイ2・5位、マレーシア:リタイア、チャイナ:6位、アジアカップ6位)
・なんといっても、初めての海外参戦の年となりました。
「ワンガレイは初めて海外での参戦で難しい道でしたが、チャレンジしやすく自分では好きな道でした。自分のペースの範囲の中で攻めていけましたし、完走できればもっとよかったのですが最終SSでのリタイアだったので、内容的にはそう悪くはなかったと思います。続く北海道は、今年自分が唯一勝負できるイベントだったので、気持ちに余裕がなくちょっとしたミスをしてしまった。でも2日目は自分のペースで走れたので、結局は自分のペースの範囲で走るしかないのだ、ということが分かりました。それでもタイム差はまずまずでしたし。でもリタイアが2戦続き、マレーシアではどうしても完走したいという気負いがあって、ペースが狂いました。経験したことのない道でもあったし、雑念が多かった。雨の中、どこでヒットしたのかも覚えていないくらいですが、ラリーとしてのイメージは残りました。ここで自滅してしまったので、チャイナでは仕切り直し。無理をしても仕方がないので、集中して変なミスはしないよう、着々とステージをこなしました。これからタイム差などを分析して、今後の課題を立てていこうと思います」
・ディーン・ヘリッジというチームメイトも迎えました。
「キャンベラには、参戦はしませんでしたがスタッフとして帯同し、イベント後に半日テストをして、彼の横に乗せてもらいました。こんな走り方もあるんだな、と思ったし、チームに対する立ち振る舞いもプロフェッショナル。独立してドライバーとして生きているという身構えが、新鮮でした。」
・そのヘリッジとスイッチするようにアジアカップに参戦、周囲からも注目されたようですね。
「彼は僕と同じ年で、誕生日もわずか1日違い。それに父親もドライバーというところも境遇が似ていますね。プレッシャーを受けるのは、全日本ラリー選手権に参戦するためにキャロッセに入った時も同じ。あまり外野の声は気にならないタイプなんです。それよりも、全日本とAPRCとでは、競技性も違えば道も違うので、全日本参戦1,2年目の時のような戸惑いの方が大きかった。でも、無理をしてもタイムは上がらないので、とにかく前を向いて自分のキャパを広げていくしかないと思います。地盤をしっかり作って自信を築いていく。どんな状況でも、ここぞというところで力を出せる、最後の踏ん張りが全て。どの競技も同じですね」

|
|
|
|