モータースポーツ情報

スーパーGTレースレポート

2008スーパーGT 第4戦
SUPER GT INTERNATINAL SERIES MALAYSIA
(セパンインターナショナルサーキット 5.542km)
●決勝

6月22日 決勝(16:04~17:53) 
天候=曇り時々晴れ/ドライ
気温=31→29℃ 路面温度=39→36℃
●スタートからトップを快走!ポールtoウィン達成
 チームの悲願、10年ぶりの優勝

 
暑さ対策からか、このセパン戦は、決勝レースが夕方に行われることが多く、今回も午後4時スタートのスケジュールで進められ、予選日の土曜と合わせて3万人を超えるファンで朝から賑わった。
朝一番のサポートレースに続いて午前10時45分から、30分間フリー走行が行われた。山野選手でスタートし、一度佐々木選手に交代、最後にもう一度、山野選手がドライブする間に、ブレーキの焼き入れなどのメニューもきっちり進めることになった。このパターンだと山野→佐々木と佐々木→山野、2パターンのドライバー交替もシミュレーション出来るから、どちらがスタートドライバーになってもOKという訳だ。
もちろん、スターティングドライバーの申請期限までには、山野選手でスタートし佐々木選手が後半のスティントを担当することが決定していたが、様々な可能性を考えて行動することも、今のチームにとっては何ら特別なものではないと、いうことかもしれない。
朝のウォームアップでも、相変わらずの速さを見せつけた。金曜日のフリー走行から、常にアタックを担当してきた佐々木選手が、2位にコンマ4秒の大差をつけてトップタイムをマーク。一方、ロングランのセットアップを担当してきた山野選手も、あっさりと09秒台前半をマークしている。この時点では、ライバルチームがどのようなコンディションで、またどのようなメニューで進めているかが分からないため、単純な比較は出来ないが、それでもインプレッサの速さは明らかだ。

いよいよ決勝。スタートを担当する山野選手のドライブでウォームアップを終え、一旦ピットに戻った今度はダミーグリッドに向けてピットを後にする。そして全車が定位置にロックオンされた中、GT300クラスのポールシッターであるインプレッサが悠然とグリッドに並ぶと、スタンドの盛り上がりも最高潮。そして気温31℃/路面温度39℃の暑いコンディションの中、定刻通り、午後4時にフォーメーションラップがスタートした。すると、オープニングラップで予選2番手のレクサスIS350と、その直後からスタートしたフェラーリF430が、いきなり絡んでコースアウトする波乱の幕開けとなった。しかし山野選手は順調な滑り出しを見せ、早くも2位以下に2秒の差を付けてオープニングラップを快走。2周目以降もハイペースで先を急いだ山野選手は、10周を終えたところで、2番手につけていた紫電に10秒近いマージンを築いていた。その山野選手がルーティンのピットインを行ったのは26周終了時点。この時点でGT500クラスのトップには2周遅れとされていたが、そのGT500クラスではトップ争いの2台が接触するなど過熱気味になってきていた。

クスコDUNLOPスバルインプレッサは、2位のマシンとは大きな差を保ったまま快調に走行を重ねてきており、ピット作業にも余計なプレッシャーは掛からない。ここではチームスタッフが、ほぼ満点のピットワークで応え、佐々木選手に交替し、ガソリン補給とタイヤ交換を終えたマシンを、最小限のタイムロスでピットアウトさせる。さすがに、前半のスティントをロングラップで引っ張るマシンもあって、トップのままのレース復帰はならなかったが、各車がルーティンのピットインを終えてみると、何もなかったかのように佐々木選手はトップを快走していた。後半のスティントを担当した佐々木選手も、快調に周回を重ねていく。途中、マシンを労るためにペースダウンしたこともあったが、それでもライバルに付け入る隙を与えることなくチェッカーまで突っ走り、悲願だった10年ぶりの優勝、トランスアクスル式シンメトリカルAWDシステムになってからは初優勝をチームにもたらすことになった。
ピット内のホワイトボードにも『勝つぞ!』の決意が掲げられた 日本とマレーシアの国歌が流れる中、マシンの横にスタッフが整列 ポールを奪ったこともあって、グリッド上でも取材が続く

●スタッフボイス:大溝敏夫監督


「10年目にしてやっと、勝つことが出来ました。これもドライバーやチームスタッフはもちろん、会社で留守を守りながら応援してくれているキャロッセ・グループの社員から、クスコ・レーシングの活動を支援してくれている各社の皆さん、そして何よりも、熱い声援を送り続けてくれたファンの皆さんの、熱意がもたらしてくれたものだと思っています」

●ドライバーズボイス:山野哲也選手

「僕にとってセパンはホームコースのようなもの。これが(全日本GT含めて)3勝目で、凄く相性も良い。クルマもどんどん良くなってきて、それに応えなければと思ってました。予選では孝太(佐々木選手)がポールを獲ってくれたおかげで、スタートも楽でしたね。スタートは上手くいって、後ろも離せた。スタート前に(ピットインするまでに)15秒はマージンを作ってこいと言われていましたが、結果、それもできて、本当にパーフェクトなレースでした。去年はトラブルに見舞われることも少なくなくて、頑張れば頑張るほどクルマが壊れたりして、結果に繋がらなかった。でも今年は壊れることが少なくなってセットアップも随分進みました。勝つためにどうすればいいかとチームが集中してやってきた。そしてセパンで勝ちに行こうと。チームひとりひとりが一つになって、全員がいい仕事をしたので、ポールも獲れ、優勝もできたと思います」

●ドライバーズボイス:佐々木孝太選手

交替した時、山野さんの作ってくれたマージンがありましたが、正直言ってそれほど余裕があった訳じゃないんです。実際(2番手の)紫電がピットから出て来たときに、何とか抜けたほどで、結構ギリギリの状態でした。ただ、インプレッサが速いのは分かっていたので、気分的には余裕がありました。AWDという他にないシステムを使っていて、ドライでの速さも見せられるようになった反面、まだまだいろんな未知な要素もあって、こんなスピードでレースを走りきったこともないので、ドライブしていても五感をすべて働かせながら、ホント神経を使いました。今年チームに加わったばかりで、勝ててうれしいという感じでしたが、山野さんやスバル、クスコの皆は何年も頑張ってきたわけで、その苦労を考えてちょっとウルウルと来てしまいましたね」
スタートを前にクスコ・レーシングキャップをスタンドに投げ入れる 優勝記者会見に臨んだ山野選手と佐々木選手
 



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