モータースポーツ情報

スーパーGTレースレポート

 2008スーパーGT 第6戦
 37TH INTERNATIONAL POKkA 1000km
 (鈴鹿サーキット 5.807km)

 8月24日 決勝
 決勝=13:05~
 天候=曇り、時々晴れ/ドライ
 気温=29→31→26℃ 路面温度=32→30→38→29℃
 ・観客動員:24日=37,000人(主催者発表)
 
●ウェイトハンディが重くのし掛かる中、最後まで走りきる。
 スタートからトップを快走したことで・・一筋の光明を見出せたか


全9戦で争われるシリーズも、後半戦となったスーパーGT第6戦、鈴鹿で真夏の風物詩となったPokka1000kmの決勝は、8月24日の午後1時にスタートが切られた。この1000kmは、酷暑・猛暑が代名詞ともなっているクラシックイベントだが、今回は、気温こそ30℃を超えたものの、路面温度は最高でも38℃までしか上昇せず、陽が落ちたナイトセッションでは、肌寒いほどのコンディションだった。それでも、2日間を合わせると5万4000人もの観客が詰めかけ、このシリーズと、猛暑酷暑の1000kmの、人気の高さを窺わせていた。

スバルのwebから取材にやってきた美女レポーター

雨が上がった決勝日はピットウォークも大盛況。ファンサービス中の山野選手

ピット看板と、ボンネットの裏しか見えないほど、ピットウォークは大盛況

日曜朝のフリー走行で、土曜午後のセッションがキャンセルされ、またチームによっては第3ドライバーを追加登録していて、予選不通過のドライバーが、基準タイムをクリアする最後の機会となったこともあって、午前8時半からのフリー走行は、いつも以上に混雑が目立つセッションとなった。このセッションでは佐々木孝太選手が2分11秒416をマーク。山野哲也選手も12秒台前半をコンスタント。トップとのタイム差は2秒強で、これは走り始めとなった金曜日とほぼ同様。午後の決勝レースは、1000kmの長丁場の中、このタイム差を、如何にしぶとくしのぎながら周回を重ねていくか? そしてポジション的にはどの辺りに収束していくのか? がチームにとって最大の焦点となった。

ピットウォークも、サーキットレディは別メニュー

スターティンググリッドにライバルが居並ぶ中、トリで登場

セパン以来のポールポジション
 

スタート進行が始まる頃には雲が厚くなっていき、レース中には降り出すことも予想される状況の中、グリッドへの試走が始まった。公式予選でトップタイムをマークしていたため、他のマシンが総てグリッドに整列した中、GT500クラスのポールシッターのGT-Rとともに、最後にグリッドに着くことになる。これは、ここ最近のスタート進行で導入されているスタイルだが、ポールシッターを讃える意味合いがあり、チームとしては誇らしい気分に満たされる一瞬だ。グリッドに着くと、GTファンにはお馴染みのTVプログラム“激G”のスタッフがインタビューに集まってくる。これに対応したのは山野選手。ベテランらしく、ウィットに富んだ会話に情報を盛り込んで応えていたが、その横ではスタートを担当する佐々木選手は、厳しい展開を予想しているのか、緊張感を隠せない厳しい表情を見せていた。
1周のローリングラップを終えて1000kmレースの正式なスタートが切られると、佐々木選手が見事ポールショットを奪う。2番手につけたガライヤは、意外にスピードが伸びないようで3位以下とは接近戦を繰り広げていたが、それも優位に働いて、佐々木選手は2位以下とのギャップを着実に拡げていった。しかし、やはりウェイトハンデでに苦闘するマシンのタイム差は明確で、ガライヤをパスしたライバルマシンに、佐々木選手は1周毎に追い詰められていった。8周を走り終えたストレートで26号車のタイサン・ポルシェにかわされると、続いて2号車の紫電にも先行を許してしまう。そこから佐々木選手は踏ん張り、3位はキープする。

ところが、その4周後に95号車のMR-Sにかわされると、19号車のウェッズ・レクサス、46号車のモーラZ、そして11号車のフェラーリと、続々パスされてしまう。性能調整と特別性能調整合わせて100kgを超えるウェイトハンディを課せられマシンは必死に食らいつく。それでも、佐々木選手の渾身のドライブもあって、インプレッサは入賞圏内の10位以内に踏み止まっていた。そして10位をキープしたまま最初のスティントを終える。ピットに戻った佐々木選手に代わって、第2スティントは山野選手が担当。山野選手も、ピットアウト時には大きくポジションダウンしていたが、粘り強く走行し、再度、佐々木選手に交替する時点では、ほぼ似たようなポジションまで復帰していた。

目の前はGT500クラス。ポールは気持ちいい!

とにかく完走、おめでとう!
 

勝者を讃える花火は、鈴鹿1000kmの名物

『今日はもう、粘り強く走るしかない』。佐々木選手の2度目のスティントが進んでいくにつれ、ピットでは誰もがそう思うようになった。そして同時に『粘り強く走りきれば、数ポイントでもゲットできるかもしれない』との想いも描くようになっていった。そんな中、ピットのモニターにはいきなり、ヘアピンで進行方向とは逆向きに止まったインプレッサが映し出された。そして場内アナウンスが「ヘアピンでスピン!」と絶叫した。
 だが、これはマシンのトラブルによるもので、実は右フロントのドライブシャフトが折れてしまっていたのだ。何とかピットに戻ってパーツ交換で対応したものの、ピットアウトしていくと今度は左フロントのドライブシャフトが! これでレースの大勢は決したが、チームは最後までネバーギブアップ。山野選手と佐々木選手が交替しながら、最後の最後まで走り切って見せたのだ。チームが一丸となってチェッカーフラッグを受けた。

グリッド上で“激G”のインタビューを受ける
山野選手

●スタッフボイス:大溝敏夫監督

「今回は、ありがとうと言う気持ちと残念で悔しい気持ちがフツフツと沸いてきます。 1000km、約6時間の長時間に渡る決勝でも、予選日の悪天候の中でも、応援して頂いた皆様には大変感謝しています。さらに、決勝中二回に渡るマシントラブルを、完走の規定周回数をクリアーする為に、時間と戦いながら修復してくれたメカニックにも・・・。
さらに、ドライバーの二人も、予選の難しいコンディションの中で、最良の結果をもたらしてくれ、決勝もスタート直後のパフォーマンス、その後も確実にマシンを完走させてくれた事に感謝します。
残念で悔しい部分は、全ての部分でもっと上を目指しているのですが、中々それが実現出来ない事です。もっと速く、強く、魅力ある組織(人の集団)にしていきます。これからも応援よろしくお願いします。」


●ドライバーズボイス:山野哲也選手

「スタートから10周は、孝太も頑張っていたし、予想以上に速かったよね。でも、10周を過ぎた辺りからは、心配していたとおりの展開になりました。金曜日は、タイム的にはともかく、クルマは悪くなかった。と言うよりも、好い方向に修正できそうだった。でも、結局は最終的にバランスを取りきれなかった。やはりウェイトハンディが厳しいですね。でも、方向性が見出せたので、あとは“具材”かな。これは、何処のスーパーにでも売ってるものじゃないから、自分たちで造るしかないんですよ。まぁそれも、チームが一生懸命になってくれているから、心配はしてない。次のもてぎまで、時間は余りないし、メニューが増えた分だけやるべきことも増えたけど、チーム一丸で頑張っていきます」


●ドライバーズボイス:佐々木孝太選手

「ドライブシャフトのトラブルが総てだった気がします。それ以外に、特にマシンの問題はありませんでした。決勝では、この週末の中で、そしてウェイトハンディを背負った中で、ベストな状態まで持ってくることができました。このバランスから、さらに上を目指していきたいですね。あと、ポールは獲れましたが、ウェットでのパフォーマンスも、もっともっと上げていきたいですね」

スタートは佐々木選手が担当した



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