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スーパーGTレースレポート_2008

2008スーパーGT 第8戦
SUPER GT IN KYUSHU 300km RACE
(オートポリス 4.674km)

10月17日:練習走行
10月18日:公式予選

QF1
天候=晴れ/ドライ
気温=21℃~24℃ 路面温度=29℃~36℃

観衆:18日=1万5000人(主催者発表)
●新加入のカルロは、真摯な姿勢で着実にマシンを習熟。
 予選14番手に留まるも、決勝に期待を繋ぐ。


 10月も下旬となり、一層秋色が濃くなった週末、オートポリスでは、AUTOBACSスーパーGTシリーズの第8戦、SUPER GT in KYUSHU 300kmレースが開催された。全9戦で戦われるシリーズもいよいよ終盤、サーキットで言うなら最終コーナーへのアプローチ、タイトル争いも気になるところ。シリーズ第3戦のセパンで初優勝を飾ったため、過大なウェイトハンディに苦しめられることになり、第5戦以降は苦戦を強いられてきた。特別性能調整のウェイトは残るものの、優勝によるウェイトハンディは少しずつ軽くなり、今回は10kg。そろそろ上位入賞を期待したいところとなったが、今回はドライバー交代が大きなトピックとなった。

金曜日、先ずは山野選手がコースとマシンをチェック、1周して戻ってきた。
前回まで山野選手とコンビを組んできた佐々木選手が、チームと話し合った末、突然の離脱。代わりに、今シーズン、トムス・チームから全日本F3選手権に参戦、全18戦総てで表彰台を獲得するという群を抜く強さ、速さを見せつけて、見事チャンピオンに輝いたカルロ・ヴァン・ダム選手がチームに新しく加入することになった。カルロ選手はオランダ生まれの21歳(http://www.carlovandam.nl)。01年にヨーロッパチャンピオン、02年には世界選手権でランキング5位、とレーシングカートで活躍した後、4輪レースに進出。06年にフォーミュラ・ルノー2.0ユーロカップで初優勝を飾りランキング3位につけると07年にはF3にステップアップ。ドイツ選手権で9勝を挙げてチャンピオンに輝いている。根っからのフォーミュラ・ドライバーで、“ハコ”のレースに関しては、先の鈴鹿1000kmでトムス・チームからGT500にスポット参戦した程度。彼が、トランスアクスル式のシンメトリカルAWDのインプレッサを、どのようにドライブするのか、大いに注目を集めていた。

左右ドアにはカルロ(CARLO VAN DAM)選手の名前が記されている。
週末の走り始めは金曜日の公式練習。実はカルロ選手にとっては、この時が初ドライブでもあったが、すぐに非凡なところを見せることになった。午前中のセッションでは山野選手の3秒落ちだったものが、午後のセッションでは1秒半までにタイム差を詰めてみせる。チームとしても、真摯な姿勢でマシンを習熟していくカルロ選手に好印象で、スタッフとのコミュニケーションも、次第に密なものとなっていった。もちろん、彼がマシンを習熟する一方で、山野選手の主導でマシンをセットアップしていく必要もあり、結果的にインプレッサをオートポリスのコンディションに合わせ込むには時間的に過密スケジュールとなってしまった。それでも、一歩及ばなかったが、午後のセッションでは12番手までポジションアップ。公式予選でスーパーラップに勝ち残ることが出来るかどうかのボーダーライン近辺までは、辿り着くことが出来た。

公式予選が行われた土曜日。先ずは山野選手がGT300の専有時間にタイムアタック。だが「アンダー(ステア)を消し来ることが出来なかった(山野選手)」ようで、フレッシュタイヤを2セット注ぎ込んでもトップとは1.4秒差の14番手に留まった。一方のカルロ選手は、いきなりの混走時間帯の走行に戸惑いを見せながらも、山野選手の2秒落ちで周回し、難なく予選通過基準タイムをクリア。午後のセッション…15分間の専有走行では彼一人がドライブし、彼自身のマシン習熟を重ねていくとともに、本番セットも進めていった。結果的にはトップから1.4秒差と、まずまずの結果を導き出していた。日曜日の決勝レースは300km。先ずは完走。そして入賞圏内に入れて、1ポイントでも多くポイントを稼ぐレースが期待されるところとなった。
予選後のピットイン・シミュレーション。オートポリスはメインストレートのアウトサイドにピットがあり、左に向かって出ていく。 山野選手からコクピットドリルを受ける。 松田マネージングディレクターアドバイスを熱心に聞くカルロ選手。

●スタッフボイス:松田久マネージングディレクター

「周り(のマシン)が速くなった印象が強いですね。ウェイトハンディは10kgまで軽くなったんですが、まだ(特別性能調整分の)大きな重りが残っているので、一歩一歩着実に、確かめながら進めていくしかないですね。今回からチームに加わったカルロは、好印象です。非常に(ドライビングすることに対して)熱心で、時間があるとロガー(のデータ)を見ている感じ。現代に育ったドライバーらしいですね。走りは、とても安定していたのが印象的でした。回転を指示すると、その指示通りに走っていました。ただ、AWDのインプレッサは限界性能が高い分、(その限界が何処にあるのかを)探りながらのドライビングは大変でしょうが、本人も「これは好い経験」とポジティブに捉えているようですね。決勝は、これはいつものことですが先ずは完走。最後まで走らないと分からないことも多いですから。絶対完走。これが決勝のテーマです」


●ドライバーボイス:山野哲也選手


「今回は、クルマを合わせ切ることが出来ず、アンダーステアが解消できませんでした。全くトラブルフリーだったけど、少し時間が足りなかったね。このオートポリスは路面もμ(摩擦係数)が低く、またアップダウンが大きかったり、長い時間Gが掛かり続けるコーナーも少なくないから、タイヤには厳しいサーキット。だから、普段以上に“守り”のレースが必要になってくると思う。タイヤに負担かけないように気を遣いながら、無理せず手堅く。ノートラブルで完走したい。ポイント獲得圏内・・そこを目指して頑張ります」


●ドライバーボイス:カルロ・ヴァン・ダム選手


「これまでレーシングカートやフォーミュラでのレースがほとんどで、“ハコ”のレースは鈴鹿1000km(の公式練習)でレクサスに乗った程度。だからロールが大きいことに、少し戸惑いがありました。それにAWDは難しいデス。でもチームが、私がドライブする時間を多く割いてくれて、少しずつ慣れてきました。このオートポリスは、F3でポールを奪ったコースで、それが今シーズンの初ポールだったから、相性は良いと思いマス。明日は、山野サンと一緒に、ノーミスで走り切りたいと思ってイマス」
スーパーGT第8戦オートポリス 予選
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