クスコ・ワールドラリーレースレポート
2007.05.06
2007.05.06
皆さんこんにちは。キャロッセの柳澤です。
今年もいよいよシーズンイン!今回はAPRC第1戦、Rally de Nouvelle Caledonie (ニューカレドニア)の模様をお伝えしましょう。
ニューカレドニアと聞くと『天国に一番近い島』を連想しますが実際自分が行ってみた島の第一印象はと言うと、、、意外と普通? 到着日の天候が悪かった事やあまりにも過剰なイメージ(南国のリゾート地、海もきれいで水上コテージがあってなど、、)が強かったからだとは思うけど、自分が想像していたよりも普通の海辺の町と言う感じ。とは言ってもさすがに世界有数のリゾート地で有ることは間違いなく、いろんな観光スポットやリゾートホテル、ショップが建ち並んでおりヌーメア(ニューカレドニアで一番人口が多く中心の町)はリゾートを楽しむ観光客でいっぱい。
もちろん、我々ラリー部隊はリゾート気分なんかに浸っている余裕は無く、NC(ニューカレドニア)に到着してすぐにワークショップでテスト準備。明くる日からは事前テスト。翌日からレッキ、車検と慌しくスケジュールをこなす。
今回のNCは自分にとって初参戦となるラリー。もちろんコースや路面の状況もわかるはずは無く、事前に入手した情報や事前テストのデータ、フィーリングで実戦に挑むことになる。しかし最近では海外でいろんなコースに出会っているのでどんなコースを見てもあまり驚くことはなくなったけどね。
そして、スケジュールの方は何とか予定通り進み、ラリーのスタートを迎える。
セレモニアルスタート会場は市内の中心部にある公園、そこには地元の方や観光客の方が沢山の集まっていたが、その中で「こんにちは、がんばってください。」と聞きなれた言葉、、。日本から新婚旅行できたカップルからの声援だ。しかも話をすると群馬(町もかなり近い)から来たとの事。こんな所で世間?は狭いもんだ。悪い事なんて出来ないね。(別にしてないけど)
スタートしてからその日は2本のSSS(スーパースペシャルステージ)をこなす。
SSSは競馬場を使ったコース。コースの真ん中には大きな池がありその周りを走行するのだが池に落ちた車を引き上げる大きなクレーンが4台くらい待機している。(そんなに車が池に落ちるの?)自分も「池ポチャしたら1ぺナルティじゃすまねーぞ!」と脅かされていたが実際には池ポチャした車は1台も無く無事SSS終了。それにしてもあのクレーンの多さにはびっくりだ。お金も掛かるだろうしね、、。
そして、翌日からは本格的なラリースタート。朝5時にホテル出発。200kmも離れたスペシャルステージに向かう、それにしてもロードセクションで200kmは長い。ラリージャパンの帯広から陸別も遠いけれど、早朝一般道を200kmはさすがに苦しい。ラリー車にはラジオも付いてないし、、、。(ラジオあってもフランス語じゃーだめだけど)
そしていよいよSS開始。初めて本番で走るニューカレのコースはレッキで感じていたよりもかなりハイスピード。しかもクレストやアップダウンの上下の動きが非常に多い(3次元的)コースなのでペースノートを含めかなり難易度の高いコース!さらに今回はゼッケン1番と言うことで先頭を走行。路面が掃けていないので非常に滑りやすくリズムがつかめない。
慣れないコース、滑りやすい路面にてこずりSec1で、トップのカツ(田口選手)とヴァリマキ選手に40秒もの大差をつけられてしまった。さすがに経験豊富なカツと一昨年のチャンピオンのヴァリマキは早い!もちろん人のタイムを聞いて感心している場合ではなく、自分もタイムを出さないと、、、。
Sec2は更にペースアップを試みる。タイミング、ライン取り、そしてCo-Drの中原さんのペースノートともバッチリリンクしてきたこともあり、トップ2台のタイムに大分近づくことに成功。
そしてSec3では更にタイムアップを狙ってプッシュ!しかし気合が入り過ぎたかスタート4km地点くらいでリヤを土手にヒット。サスペンションに大きなダメージを負ってしまいスローダウン。大きくタイムロスしてしまう。サービスまでのSS距離を考えるとこのままの状態での走行は非常に危険と判断し、ロードセクションで車載しているサスペンションアームの交換を行うことに、、。(サスペンション、ブレーキパーツ、オイルなどはいつも車に車載しています)作業を開始すると大きく曲がったアームを外すのに大苦戦、あせって思うような作業が出来なかったが、なんとか無事アーム交換を終了させTC(タイムコントロール)に7分の遅れ(70秒のペナルティー)で飛び込んだ。そしてホッとするまもなくSSスタート、、、、、したものの走行中に先ほどヒットしたリヤから異音と嫌な振動が発生。この感じはさっき交換したアームのボルトが緩んだかホイルナットが緩んだかも…だいたい締めたっけ?などいろんなことが頭をよぎる。
考えていても仕方なく、このままタイヤが外れてリタイヤではしゃれにならないので勇気を出して止まって増し締めを行うことにする。特に緩みはなかったがこれで多少音が出ていても安心できる。このSSとその次もなんとか無事ゴールしてサービスへ。
今日はいろんなことがあったがなんとかLeg1をトップに4分秒17差の5位で終了出来た。
そしてあくる日のLeg2。本日も早朝5時にホテルを出発し、120km離れたステージへ向かう、昨日より近いけど120kmは十分遠いなー。
今日のコースは昨日とは違い道幅が狭く、曲がりくねったコースとなり28,41kmのロングSSと8.84kmの2本のステージを2回(リピート)使用する設定。
作戦としては現在4位の選手まで1分7秒のタイム差が有る為、1ループ目を全開で行き40秒くらい詰められたら、2ループ目も全開をかけてポジションアップを狙うことに、、。
いずれにしても1本目ロングSSのタイムが鍵になる。
そして、気合を入れて1本目のSSをスタート。道が狭く、タイトコーナーの連続。路面変化が大きく滑りやすいなどと本当に走りにくい道だ。それでも勝負どころ!途中めげそうになるが、集中力を切らさないように走行してなんとかゴール。タイムの方は、、なんとベストタイム!しかも4位の選手を1分11秒も詰めることができ4位へ浮上。さらに続くSSでもベストタイムを出すことが出来て3位まで上がることが出来た。
サービスをはさみ最終セクションへ。さすがに前2台との差は大きく追いつくのは無理。作戦をポジションキープに切り替える。しかし集中力が切れるとミスを起こしやすいのでとにかく集中を切らさないよう走行。ラスト前のロングSSを3番手タイムで上がり最終SS8.84kmをスタート。しかしここで予想外の展開に、、、。
スタートして1.5km地点くらいでエンジンパワーがダウン。更に1.5km走行すると完全にスローダウン、『なんとかゴールまでもってくれ』と言う思いだったがSSゴール残り約5km地点で完全に停止し走行不可となってしまった。
ここまで上手くいって3位まであがれたのに本当残念で悔しい。
しかしこれがラリー、モータースポーツだ。
しばらく呆然と立っていると向こうからなぜか近くにいた?Kカメラマンの姿が。リタイアするといつもKさんがいますねー。もしかしたらKさんがいるとリタイヤする?などと冗談を言っていると、ギャラリーに来ていた地元のご夫婦が話しかけてきた。車に張ってあるステッカーを見て、『これ私の名前と同じです』なんとその旦那さんの名前は『CARROSSER』話的には出来すぎ。だが本当の話でびっくり。更に話をしていると1コーナ先で後続車が転倒したらしく『車を起こしてくれ』と頼まれ総動員で作業。一体何をやっているのやら、、と言う感じだが、こうして?APRCの第1戦は終了となった。
最終的に今回のラリーは非常に残念な結果となってしまったが、初めてのニューカレの高速ステージでもトップ勢と勝負が出来たし、Leg2ではベストタイムも2本出せたし、今回のラリーで得るものは大きかった。それにコース的にも次戦のニュージーランドに似ている部分もあるのでよい練習が出来たと思う。
この悔しさを次戦では是非晴らしたいと思いますので応援の方宜しくお願いします。
尚、次戦ワンガレイ(ニュージーランド)は5月12日から13日で開催されます。
ラリーの模様はいつもの通りラリーブログでお届けしますのでお楽しみに、、。
それではまた次回、、。、
今年もいよいよシーズンイン!今回はAPRC第1戦、Rally de Nouvelle Caledonie (ニューカレドニア)の模様をお伝えしましょう。
ニューカレドニアと聞くと『天国に一番近い島』を連想しますが実際自分が行ってみた島の第一印象はと言うと、、、意外と普通? 到着日の天候が悪かった事やあまりにも過剰なイメージ(南国のリゾート地、海もきれいで水上コテージがあってなど、、)が強かったからだとは思うけど、自分が想像していたよりも普通の海辺の町と言う感じ。とは言ってもさすがに世界有数のリゾート地で有ることは間違いなく、いろんな観光スポットやリゾートホテル、ショップが建ち並んでおりヌーメア(ニューカレドニアで一番人口が多く中心の町)はリゾートを楽しむ観光客でいっぱい。
もちろん、我々ラリー部隊はリゾート気分なんかに浸っている余裕は無く、NC(ニューカレドニア)に到着してすぐにワークショップでテスト準備。明くる日からは事前テスト。翌日からレッキ、車検と慌しくスケジュールをこなす。
今回のNCは自分にとって初参戦となるラリー。もちろんコースや路面の状況もわかるはずは無く、事前に入手した情報や事前テストのデータ、フィーリングで実戦に挑むことになる。しかし最近では海外でいろんなコースに出会っているのでどんなコースを見てもあまり驚くことはなくなったけどね。
そして、スケジュールの方は何とか予定通り進み、ラリーのスタートを迎える。
セレモニアルスタート会場は市内の中心部にある公園、そこには地元の方や観光客の方が沢山の集まっていたが、その中で「こんにちは、がんばってください。」と聞きなれた言葉、、。日本から新婚旅行できたカップルからの声援だ。しかも話をすると群馬(町もかなり近い)から来たとの事。こんな所で世間?は狭いもんだ。悪い事なんて出来ないね。(別にしてないけど)
スタートしてからその日は2本のSSS(スーパースペシャルステージ)をこなす。
SSSは競馬場を使ったコース。コースの真ん中には大きな池がありその周りを走行するのだが池に落ちた車を引き上げる大きなクレーンが4台くらい待機している。(そんなに車が池に落ちるの?)自分も「池ポチャしたら1ぺナルティじゃすまねーぞ!」と脅かされていたが実際には池ポチャした車は1台も無く無事SSS終了。それにしてもあのクレーンの多さにはびっくりだ。お金も掛かるだろうしね、、。
そして、翌日からは本格的なラリースタート。朝5時にホテル出発。200kmも離れたスペシャルステージに向かう、それにしてもロードセクションで200kmは長い。ラリージャパンの帯広から陸別も遠いけれど、早朝一般道を200kmはさすがに苦しい。ラリー車にはラジオも付いてないし、、、。(ラジオあってもフランス語じゃーだめだけど)
そしていよいよSS開始。初めて本番で走るニューカレのコースはレッキで感じていたよりもかなりハイスピード。しかもクレストやアップダウンの上下の動きが非常に多い(3次元的)コースなのでペースノートを含めかなり難易度の高いコース!さらに今回はゼッケン1番と言うことで先頭を走行。路面が掃けていないので非常に滑りやすくリズムがつかめない。
慣れないコース、滑りやすい路面にてこずりSec1で、トップのカツ(田口選手)とヴァリマキ選手に40秒もの大差をつけられてしまった。さすがに経験豊富なカツと一昨年のチャンピオンのヴァリマキは早い!もちろん人のタイムを聞いて感心している場合ではなく、自分もタイムを出さないと、、、。
Sec2は更にペースアップを試みる。タイミング、ライン取り、そしてCo-Drの中原さんのペースノートともバッチリリンクしてきたこともあり、トップ2台のタイムに大分近づくことに成功。
そしてSec3では更にタイムアップを狙ってプッシュ!しかし気合が入り過ぎたかスタート4km地点くらいでリヤを土手にヒット。サスペンションに大きなダメージを負ってしまいスローダウン。大きくタイムロスしてしまう。サービスまでのSS距離を考えるとこのままの状態での走行は非常に危険と判断し、ロードセクションで車載しているサスペンションアームの交換を行うことに、、。(サスペンション、ブレーキパーツ、オイルなどはいつも車に車載しています)作業を開始すると大きく曲がったアームを外すのに大苦戦、あせって思うような作業が出来なかったが、なんとか無事アーム交換を終了させTC(タイムコントロール)に7分の遅れ(70秒のペナルティー)で飛び込んだ。そしてホッとするまもなくSSスタート、、、、、したものの走行中に先ほどヒットしたリヤから異音と嫌な振動が発生。この感じはさっき交換したアームのボルトが緩んだかホイルナットが緩んだかも…だいたい締めたっけ?などいろんなことが頭をよぎる。
考えていても仕方なく、このままタイヤが外れてリタイヤではしゃれにならないので勇気を出して止まって増し締めを行うことにする。特に緩みはなかったがこれで多少音が出ていても安心できる。このSSとその次もなんとか無事ゴールしてサービスへ。
今日はいろんなことがあったがなんとかLeg1をトップに4分秒17差の5位で終了出来た。
そしてあくる日のLeg2。本日も早朝5時にホテルを出発し、120km離れたステージへ向かう、昨日より近いけど120kmは十分遠いなー。
今日のコースは昨日とは違い道幅が狭く、曲がりくねったコースとなり28,41kmのロングSSと8.84kmの2本のステージを2回(リピート)使用する設定。
作戦としては現在4位の選手まで1分7秒のタイム差が有る為、1ループ目を全開で行き40秒くらい詰められたら、2ループ目も全開をかけてポジションアップを狙うことに、、。
いずれにしても1本目ロングSSのタイムが鍵になる。
そして、気合を入れて1本目のSSをスタート。道が狭く、タイトコーナーの連続。路面変化が大きく滑りやすいなどと本当に走りにくい道だ。それでも勝負どころ!途中めげそうになるが、集中力を切らさないように走行してなんとかゴール。タイムの方は、、なんとベストタイム!しかも4位の選手を1分11秒も詰めることができ4位へ浮上。さらに続くSSでもベストタイムを出すことが出来て3位まで上がることが出来た。
サービスをはさみ最終セクションへ。さすがに前2台との差は大きく追いつくのは無理。作戦をポジションキープに切り替える。しかし集中力が切れるとミスを起こしやすいのでとにかく集中を切らさないよう走行。ラスト前のロングSSを3番手タイムで上がり最終SS8.84kmをスタート。しかしここで予想外の展開に、、、。
スタートして1.5km地点くらいでエンジンパワーがダウン。更に1.5km走行すると完全にスローダウン、『なんとかゴールまでもってくれ』と言う思いだったがSSゴール残り約5km地点で完全に停止し走行不可となってしまった。
ここまで上手くいって3位まであがれたのに本当残念で悔しい。
しかしこれがラリー、モータースポーツだ。
しばらく呆然と立っていると向こうからなぜか近くにいた?Kカメラマンの姿が。リタイアするといつもKさんがいますねー。もしかしたらKさんがいるとリタイヤする?などと冗談を言っていると、ギャラリーに来ていた地元のご夫婦が話しかけてきた。車に張ってあるステッカーを見て、『これ私の名前と同じです』なんとその旦那さんの名前は『CARROSSER』話的には出来すぎ。だが本当の話でびっくり。更に話をしていると1コーナ先で後続車が転倒したらしく『車を起こしてくれ』と頼まれ総動員で作業。一体何をやっているのやら、、と言う感じだが、こうして?APRCの第1戦は終了となった。
最終的に今回のラリーは非常に残念な結果となってしまったが、初めてのニューカレの高速ステージでもトップ勢と勝負が出来たし、Leg2ではベストタイムも2本出せたし、今回のラリーで得るものは大きかった。それにコース的にも次戦のニュージーランドに似ている部分もあるのでよい練習が出来たと思う。
この悔しさを次戦では是非晴らしたいと思いますので応援の方宜しくお願いします。
尚、次戦ワンガレイ(ニュージーランド)は5月12日から13日で開催されます。
ラリーの模様はいつもの通りラリーブログでお届けしますのでお楽しみに、、。
それではまた次回、、。、
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